告白される恐怖

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彼との接点は昨年、同じ委員会だったということだけ。 同じ図書委員で、話をしたことはあった。 アタシは人見知りはしないタイプだから、彼がどんなカリスマ性を持っていても、平気で話しかけていた。 周囲の学生達は彼の前では萎縮か緊張してしまい、うまく話せていないことは見ていて気付いた。 だからパイプ役になっていたとも言えるけど…誤解、させちゃったかな? 「う~ん。でもそういうタイプには見えなかったけどなぁ」 自分に良く話しかけてくるから、という理由で好意を簡単に持つタイプには思えなかった。 まあ彼に話しかける女子生徒は数多いし。 委員会が終わった後、特に話した記憶はない。 どこかですれ違えば挨拶をするぐらい。 メールも電話も…あっ、電話は委員会の用事で何回かはあった。 でもそれも数える程度。 なのに…何故? 学校一のイケメンに告白されて、嬉しいというより疑問に感じるんだから、やっぱり普通の女子高校生じゃないな。 彼は成績がとても優秀で、カリスマ性がとても高い。 だから彼を信奉している人は、学生だけではなく、先生達の中にもいる。 もちろん、街の中にも…と思ったところで、別の意味での寒気が! でも…もうフッっちゃったしな。 明日からまたちょっと居辛くなるかもしれないけれど、ガマンだガマン。 しばらくガマンすれば、また元に戻る。 いつものように。 …と思っていたのに!
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