告白される恐怖

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彼には言っていなかったけど、アタシの嫌悪感は本物にしか反応しない。 だから彼が本気かどうか、アタシが分かってしまっている。 それを告げたら彼は自覚してしまうから、絶対に言えない! 「う~ん」 彼はしばらく考えた後、壁から背を離した。 何だろうと見ていると、いきなり抱きつかれた! 「ぎっぎゃあああ!」 背筋にぞわぞわ~と鳥肌が立つ。 血の気が引くっ! そして…彼の匂いに目眩がする。 それにちょうどアタシの目線が彼の首筋に当たるから…その色気に本気で意識が飛びそうになる。 やっヤバイ! フェロモンにやられる! 身の危険が頂点に達したアタシは、思わず拳を握り締め、彼に向かって放ってしまった!  バシッ! けれど顔の間近で、彼に止められてしまった。 「あっぶないなぁ。良い拳しているよ」 「せっセクハラまがいのことをするからでしょう!」 「確かめただけだよ。キミの反応を見て、オレが本気かどうか」 うげっ! のっ能力まで見抜かれた? 「うん。でもそういう反応が返ってくるんだから、本気なんだな。自覚はあんまり無かったけど」 うんうんと納得している彼。 足から力抜け、アタシは床に膝をついてしまった。 ヤッパ、ただ者ではなかったか…。
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