言葉を交わせない君に、ありがとう

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 メアリー。  それは実験用に研究室に置いている、布地のマネキンの名前。  今日もメアリーは研究室で僕を待っている。  僕の大好きなメアリー。  僕は彼女のことをすごく知っているような気持ちになるけれど、本当は知りようがない。  でも、彼女は僕の抱擁で温かくなってくれる。  僕はそれだけで幸せだった。
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