一人語りのキャンパス

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「それじゃ、貰っていくね。また来るよ」  荷物を抱えた高田先輩は部室から出ようとした。 「そういや」  出ようとした足を止めて、高田先輩は振り返った。 「俺、ずっと橘のこと気になってたんだ。だから描いてくれてたのすっごい嬉しい」  それだけ言うと、高田先輩は颯爽と部室を後にした。  残された愛梨は先ほどの言葉を反芻していた。 『俺、橘のこと気になってたんだ』  愛梨にとって天にも昇る思いの一日になった。  
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