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「うん。よくまとまってて分かりやすいね。もっと、インパクトが欲しいところだけどいいキャッチコピーとか考えているならそれを売りにしてもいいんじゃないかな?」
「ありがとうございます。実は、もう1つ考えていて商品開発部と協力しての事になるのですが大丈夫ですか?」
「それは問題ないよ。部署の誰かが考えた企画案が部長の目に届くだけで嬉しいからね。他の部署の人と仲良くなれるし、いい機会じゃないかな?期待してるから頑張って。」
「はい!ありがとうございます。」
優しい三濱さんの言葉に私は、更にやる気が出た。三濱さんが褒めると皆やる気出るのにと思ったけど、阪下さんは少し違うかも。
「橘さん、おはよう。仕事、頑張ってる?商品開発部の美人主任の前幡さんが橘さん気に入ったって言ってたわよ。良かったじゃない。」
「岡西さん、おはようございます。前幡主任と会われたのですか?」
「前幡主任と私、仲良しだからね。美人主任だけど結構あっちの話好きだから気取ってなくていいから話しやすいのよね?」
「あっちの話って、夜のって事ですか?」
「そうそう。橘さんもついてこれるならトークに参加してみてよ。それと、阪下君と仲良しで松川君が本気になりかけてるって聞いてたけど、どうなの?」
岡西さんと前幡主任は仲良しで仕事が出来る二人だから仲良しで気が合うのもあるけど、タイプが似てるからかもしれない。
「松川さんは、香りを作るって意味で尊敬してます。異性としては、よく分かりません。」
「社内一のたらし狼だから気を付けた方がいいわよ。けど、今回ばかりはいつもと違うみたい。橘さんには本気だって西山さんが心配してたからね。」
『恋敵発生フラグが立ちましたね?私は全力で彼との恋を応援しますよ。』
「…香りが人を引き寄せてるだけですよ。私の好きな香りブランドを作られた人の一人ですからね?」
「松川君が作った香りをつけても、それが自分好みかどうかなんて近くに寄らないと分からないでしょ?だから、橘さんとはもっと近付きたい、知りたいって思うのよ。狼が本気を出すところ見てみたいわね。」
岡西さんにからかわれながらも私は複雑な気分だった。同じブランドの香水をつけても人によって合う合わないがある。自分の体の香りと香水の香りが調和すればいい香りで、合わなければ嫌な匂いになる。
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