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別れの時…?
「ちょっと待てぇ!離してよみんな!」
今、僕は女性陣の皆様を引きずっています。重い!何人いると思ってんだ!
「やめてあげろ女性陣。林斗は大切な話があるって言ってんだから。」
よかった、お兄ちゃんが助け舟を出してくれた…
…
「そういえばあの日本神の3人はどこ行ったんですか?」
日本神3人とは、スサノオ、アマテラス、ツクヨミの事だ。一昨日から姿が見えない。
《俺たちはここや!》
そう声が聞こえた。この声の出方はスキルの一種の【傍観者】だ。傍観とは…
《私達はいつでもお父様のいるところに行けますので、今は傍観者としての役割を演じるでありんす。》
「傍観者とは…なんなんだろうな?」
《・・・》
おい今絶対目を逸らしただろ。
(…うん?ああ、話か。)
いつから寝てた?
(林斗の行為が終わりきった時。)
全部見てんじゃねぇよ!
「…あ、召喚!分身体!決定権!」
そう言って僕は、雷疾の意識を分身体に入れる。
「うん?ああ、なるほど。」
お兄ちゃんは理解したようだ。
「…くそっ、久し振りの身体は慣れないなぁ。」
そう言った僕の分身体の見た目はだんだんと変わっていき、髪色は雷のような黄色、目の色は黄色と白のオッドアイになった。
『林斗と大して変わってない!』
「そりゃあそうですよ。僕の未来が林斗で、林斗の過去が僕なんですから。んで、話ですよ話!」
雷疾は面倒臭そうにしながら前置きを言い始める。その間に、何故能力で[別の周回にいる時話す事ができる]と書いてあって、頭の中で会話出来たりするのか。何故分身体に移す事が出来たか。簡単に言おう。僕には別人格が色々あり、頭の中で会話する事ができる。今更人格の1つとして雷疾の人格が増えてもなんら変わらないのだ!そして、あくまでも分身体の持っているのは雷疾の意識だけ。思考は僕の頭で行われる。それだけだ。
「えっとな…少し言いづらいんですよね…」
前置き終わったのか。
「僕が言う。ちゃんと言ったよな?」
僕の言葉に雷疾が頷く。それを確認し、言う。
「この中、この世界で仕事とか立場がある人はここに残ってもらう。そして、ここで仕事やら立場やらが無い人は一緒に来てもらう。」
その言葉に一部が戸惑うが、僕は続ける。
「次の世界は、僕、柚子葉、お兄ちゃん、由利香お姉ちゃん、真里ちゃん、愛海ちゃんの故郷、日本って国がある世界だ!」
僕の言葉に、一部が驚き声をあげたのであった…
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