僕にどう鍛えろと!?

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「…なんだここ。」 「聖騎士団、魔導師団の稽古場。」 さっき、ガイルが押し掛けて来て、半ば強引に連れて来られたのだが… 「怖いんだけど何このオーラ!」 「ふっふっふ、俺が鍛えてきた軍団だからな!」 目の前に魔法師団と聖騎士団がいる。すごく怖い。 『我らが師、ガラム様は、我らに国一周を命じる。我らに5刻ほど続けて稽古をさせるなど、体力的に無理難題を押し付けてきました!』 「聖騎士団の方からボロクソ言われてるよガラム。」 「すいませんでした。」 聖騎士団の先頭にいる、団長らしき女性が前に出る。 「あれが聖騎士団団長だ。先頭に居るのはそれぞれの団長だからな。」 なるほど。 「ぶっちゃけると!仕事が出来ないので訓練は1日10刻から1日7刻まで減らして欲しいです!」 「おいリーダーぶっちゃけたぞ。」 「ふっ、認めよう!」 「なんだこのノリ。…それで?僕はどうして連れて来られたのでしょうか?」 「うん?あぁそうか。」 ガラムはマントをヒラヒラさせ、言い放った。 「今から!こちらの左大臣、木枯林斗と共に訓練をしてもらう!」 「…ハァ!?」 こいつまじでなに言ってんの!?そもそも僕結構強くなって…? 「この世界にステータスというのはありますか?」 「ああ、あるぞ。おいエリー。鑑定してみろ。」 「分かりました。我らがクズ師匠。」 「おいクズって言われてんぞ。…せめてリーダー格の人だけ自己紹介してくれませんか?」 僕がそう言うと、聖騎士団団長の人と、今ガラムの事をクズって言った魔導師団団長が一歩前に出る。魔導師の方はフードを取り、聖騎士の方は兜を取る。そこに現れたのは、耳が尖っていて、絶世の美女と言われても差し支えない美女だった。聖騎士の人の肌は白く、魔導師の人の肌は黒い。 「…可愛い!美少女!天使!すっごく可愛いです!」 「あっ…」 『みんな逃げろー!』 僕が可愛いと言った瞬間にみんなは距離を取る。僕やばい事言った? 「…木枯林斗様…でしたっけ?私達を可愛いなどと…私達に勝ってから言ってもらえますか?」 …あっ、成る程。こう言うことか。 「参る!」 その言葉を合図に、聖騎士団長は飛び、僕に迫ってくる。この勢いで来られたら木剣でもスパァンっていくよこれ。魔導師団長は、素早く複数の呪文を唱える。魔法ってあぁいう感じなんだぁ。 「世界よ!重くなれ!【グラビティ】!」 呪文の一つが発動された瞬間に体を動かさなくなる。なるほど。
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