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見たこともないくらい
大きくてイチゴの沢山のった
ケーキをみんなで食べた。
ふわっとしたスポンジに
高そうなイチゴが
ふんだんに使われていたんだけど
小学生がそれをわかるはずもない。
ただただ、うまいってだけだった。
ケーキを食べ終わると
みんなお待ちかねの
プレゼント交換をすることになった。
あらかじめ用意したくじを
一斉に取るっていう
単純なルール。
ミツル「せーーーのっ!!!」
ミツルの掛け声で
みんな一斉にくじに向かって手を伸ばした。
手を伸ばした先の紙はトモキにとられてしまい
仕方なくその隣にあったくじを取った。
紙にはそれぞれ番号が書かれていて
同じ番号の書かれたプレゼントを
もらうという仕組み。
紙を開くと『3番』という文字が書かれていて
次にその番号のプレゼントを見た。
掌より少し大きな箱が
クリスマス用の包装紙で
丁寧に包まれていた。
ツバサ「これ誰から―?」
ミカ「それ、私!!」
ツバサ「被ってるんですけど(笑)」
ミカが用意したプレゼントは
ツバサが用意したマンガの新刊と全く同じで
ツバサが用意したものはヤマトの元へ。
トモキ「俺は・・・・やった!!お菓子山盛り!!!」
トモキはシンが用意した
山盛りお菓子を手に入れていた。
僕は・・・・
綺麗に包装された包みを
丁寧に外していくと
予想通り箱が出てきた。
何だろう?
箱を開けて中身を取り出すと
それを見ていたミツルが
大きな声で言った。
ミツル「スノードームじゃん!!!」
キイ「え?誰のプレゼント?」
トモキ「俺じゃない」
トモキの一言にみんなが声を揃えて納得した。
こんな素敵なプレゼントを
トモキが用意するはずないって
みんなちゃんとわかってた。
カノン「あの・・・・わたし・・・・」
そこでカノンが恥ずかしそうに
小さく手を上げていった。
ミカ「ぽいっ!!カノンっぽい!!」
ナツ「うん!!かわいい!」
カノン「お父さんに買ってきてもらったの・・・・。」
スノードームは雪がフワフワと舞って
サンタクロースとトナカイが
クリスマスの夜を走っている風景だった。
大きなクリスマスツリーがあって
この日にぴったりのセンスのいい
プレゼントだと思った。
トモキ「よかったな!!ヒロ!!」
ヒロ「う、うん・・・・」
この綺麗な景色に見惚れてた僕は
トモキの急な言葉に
返事がつい遅くなってしまう。
トモキ「なんだよ!?気に入らねぇのか?」
コソッとトモキがそういうから
慌てて否定したけど
それを見ていたカノンは
気まずそうに俯いていた。
ちなみに母さんの編んだマフラーは
ナツが当たったようで
包みを開けると早速巻いて
嬉しそうに笑っていた。
。
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