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「俺は殺したんだ、何人も!ノルマなんざ、人殺しに比べりゃバカバカしいもんだよ、なぁ?」
きっとこれは何かの間違いだ。
高原はパワハラに病んでしまった。そしておかしな妄想に取り憑かれているのだ。
だってこんな話、信じられやしないじゃないか。大体にして証拠もないんだから。
俺は必死にそう思おうとした。
「アハハハハ!302はずっと無人、それなのに事故物件なんだよ、馬鹿みたいだなぁアハハハハハハハ……ああそうだ、店長どうなっただろう?見届けてから辞めればよかったなぁ!アハハハ、お前、どう思う?」
アハハハハ、アハハハハハハハハ……。
いつまでも大きな笑い声の渦が俺を取り巻いている。
ギラギラと光る目をした高原を前に、俺も力なくアハハと笑った。
END
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