待ち

3/3
前へ
/3ページ
次へ
 翌日――  あの人はもうすでにこの家に居なかった。  そう。  私は、  知っていた。  "あの人が他の女と浮気している事を?    私は雨が好きだった。  理由は大好きなあの人が帰って来るから。  いつもの様に私は待つ。  あの人が帰って来るのを。  帰って来るのを  そして、あなたが帰ってこなかった時は――。  手足がもげようと、首が飛ぼうと、口が、目が、耳がなくなったとしても、 私があなたを迎えに行きます。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加