エピソード5 流儀・勝機

1/1
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ

エピソード5 流儀・勝機

目が見えないのに何故か、不安も何も無い。 少し時間がだったからだろうか。 もう、全てを認めている。 目が見えるということの大切さを改めて知った。 声を音を……嗅ぎわけろ。 奴らに囲まれてるのならば、それは絶望だ。 しかし、今の私にはわからない。 「さあ、来いや。先輩の敵討ちや。とか、カッコつけてみるぜ。いくぜこら!」 カサッという足音、ヴーという唸り声。 分かる、分かるぞ。 亡き父との練習で、目隠しをして父と1v1をしたっけな。 それも公園で。 「なんだ余裕じゃないか」 黒世界の住人を斬りまくった。 「くっ。まだかよ。腕や足の疲労が。」 その時、司令が入る。 「何をしている!基地の防衛といっただろう!お前の腕は確かだが!そんな雑な攻撃では、とうてい生きて帰ってくるのは不可能に近いぞ!」 「任せといてください。おれは見えてるようで見えてないんです。しかし、あなた達が見えない世界を私は見ている気分です。」 「何を言っている。お前が死んで青世界にどう説明すれば良いのか!」 「少し黙っててもらっていいすか。うらっ!」 通信がとだえた。 私には見えていない。そのうちに数は1000も、減っていた。 防衛の方も中々の数を対していたらしく。 司令部からの近況報告では15050体だと言う。 「くっ。ダメだ。疲労が。ん!?」 「ここで使うのはどうかと、ずっと拒んでいたが。 ここで使わずにはいられん状況になってしまったようだな。 ファンク!(緋井のファンクション:時空の歪みを利用した武器を生成することが出来る。)」 そして、時空の歪みを利用した剣を生成した。 「成功だ。だが、少し違和感が。というか、この剣だけ、何故か見える。?」 私は時空の歪みを利用した剣を目指することが出来た。しかし、その他は変わらず見えない。 「一発お見舞いしてやる。時空を歪めし、浅はかな雑魚どもめ。消え去れい!」 司令部からだ。 「た、ただいま、敵は全て撃退。緋井がやりました。直ぐに帰還してください。」 「ん?俺がやったのか。?これは大手柄だな。」と、笑みがこぼれた。 「見えなくても戦えるんだ!司令部のやつら見たかはっはっはー!!」 指令も何も聞こえない。仲間の声もなんの声も。 次は耳か?どうしたんだろう。? 私はベッドの上にいた。 目を開けると、そこには真っ白なとても美しいような空間が広がっていた。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!