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大学入学で東京に上京して、何がしてみたかったか?って聞かれるとよく分からない。
だけど、入学してしばらくして落ち着いてから、おれは一軒のバーに足を運んだ。
そこはインターネットで調べた所謂ゲイバーというやつで、未成年だったけどそれでもそこに行けば、誰か自分と同じ気持ちを共有できる人がいるんじゃないか、そう思った。
初めて訪れたゲイバーは、思っていたより遥かに大人の雰囲気で、ドアを開けた瞬間思わず尻込みをしてしまった。
そこで声をかけてくれたのが航平さんだった。
サラリーマンなのだろうか、スーツ姿がとても似合っていて思わず見とれてしまった。
そんなおれとカウンターに並んで座ってくれて、話を聞いてくれた。
オーダーをするときに、耳打ちするみたいに耳元で「未成年だろ?ノンアルコールにしたから。」と言われて真っ赤になった。
そんな航平さんと話をして一時間と少し「もう少し二人で話がしたい。」といわれて頷いた。
そこに、もしかしてって気持ちが全くなかったかといえば嘘になる。
ホテルの部屋に誘われて、そこがラブホじゃなくて普通のホテルだったんだけど、それでもその時にはもう航平さんしか考えられなくなっていた。
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