430人が本棚に入れています
本棚に追加
社長は、表面の焼き目の部分を
切り落とすと次に半分にスライスした。
「比崎。俺がクリームを塗っている間に
この焼き目の部分を手で細かく千切り
ザルでこしてくれ。
ケーキクラムを作るんだ!」
細かく私に指示を出してきた。
「は、はい。」
私は、慌てて返事をして言われた通りに
ケーキクラムを作った。
千切ってザルに、こすことなら私にも出来る。
やりながらチラッと見ると社長は、
半分にスライスしたスポンジに生クリームを
塗っていた。
その姿は、いつも見る社長と違って
キラキラしていた。
何より様になっていて素敵だった。
「比崎。ザルでこしたら
苺を固く絞ったタオルで軽く拭いて
ヘタを取り半分に切っておけ」
「あ、はい。」
見惚れている場合ではなかった。
私は、慌てて苺を準備した。
最初のコメントを投稿しよう!