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急に怖気づく。
夢だと信じていた筈なのに、どうしようもなく怖い。結局引き返してリビングに戻った。椅子にどうにか座り、窓を見つめながら放心する。窓の外で烏の群れが飛んでいるのを見つけ、泣きたいような気持ちになった。
ロボットに涙なんか出ないのに。
不安になっても身体が震えることも、泣くこともない。感情だけが行き場をなくして暴れだしそうになる。心と身体が連動しないことがここまで怖いとは知らなかった。
疲れもしない、涙もでない、不眠にも悩まないロボットになれたらどれだけいいだろうと思っていたのに、夢ですらもう耐えられないのは何故だろうか。全然楽しくない。夢なら早く覚めてほしい。やっぱり布団に戻ろう。
ギクシャクと立ち上がり、布団に戻る。
頭まで布団をかぶって眠ろうとしてみる。
ロボットってどうやって眠ればいいんだろう。
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