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はぁ……45点か……失望
「私、82だった~ラッキー」
っ……?! 百点じゃないだけ………マシじゃない
!!
「でもなんでテストの時だけココロの声が聞こえたんだろうね~今は聞こえないし」
「私にもわかんないね」
篠崎麻矢ことしのちゃんは常に髪が短い。もう少し短かったら、男の子だ。一重にニキビの無い綺麗な肌。 光の無い黒目。 正に特徴が無い、女の子だと
勝手に私は思う
「自称神と名乗るぐらいなのだから、いつも笑ってるのは分かる……けど、こっちにまで影響が出るのはちょっとなあ……なんて私は思っ……ああ!」
?! しのちゃんがおかしくなっちゃった………
早口でよく分かんない事をぺらぺら喋って……
「なんだこれは……ココロで思った事が口に出てしまうじゃんか……どうなってんだ?!」
ええ~なにそれ? じゃあ、しのちゃんの言いたいことが逆にココロの中に?!
「喋らなきゃまあいっか……私は黙った。 と」
そんなあ~もっと話そうよ。しのちゃん~
───相変わらず仲良しね。 お二人さん
「あ! 美希パイ! こんです!ひさ!」
「久しぶりね。神埼実琴さん。で、その子はなんで黙ってるの?失礼よ」
「……」
「これはですね、事情がありまして……あーでこーで」
「ふむふむ」
────────
「分かった。で、今日は聞きたい事があるの」
「なんでしょーか?」
パイは ふっ と笑い言った
「テストの時、ココロで会話してたでしょ」
その一言に頭の回路がぐちゃぐちゃにねじ曲がる様だった。 私は信じられない……まさか
「なんかね、私にも聞こえてきたんだ。 あなた達の会話。 不思議ね、何メートル離れてても目の前で聞いてる様に聞こえるのね」
「ご、ごめんなさーい!」
「いいのよ」
美希さんは私達二人の頭を数回なでて、教室を出ていった
「仲良しで安心した」と言わんばかりな、なでなでだった
(おしまい)
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