隠し事は密の味

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隠し事は密の味

横たわっているから 上手くストローを口でとらえられないみたいです 私は指先でストローが動かないように固定し サナオンニの唇まで近づけた 「これ飲んで」 今度はキャッチできました 何度か吸い上げて 液体を喉に流し込む 「ゴホッ…ゴホッ!!」 サナオンニは激しく咳き込みました 私は慌てて サナオンニを抱きおこし 背中をさすりました 抱きかかえたまま 「飲める?」 そう聞くと 「欲しい…」 「ゆっくりと少しずつです」 チラッと私を見ました… 言葉使いですね サナオンニも知ってる通り 私はすごく恥ずかしがり屋 時間をください…(照) 「はぁ…動悸が治まってきた」 良かった… でもちゃんと診察しないとダメ サナオンニは ペットボトルの液体を全て飲み干しました 「直ぐに診てもらえる近くの病院が見つかったから今から出るよ」(マネージャー) 私も心配だから行きたい… 「撮影は中断するから、ツウィも一緒に居てあげてくれる?」 もちろん…です 「わかりました」 「私も行こうか?」 ジョンヨンオンニ… 「大丈夫です」 またジェラシーを妬いてしまいそうだったから私は思わず言ってしまった 「そっか…」 「じゃあ、マンネよろしく」 「しっかりサナオンニのことサポートしてあげて」 「はい、わかりました!」 ジョンヨンオンニのことを勝手にライバルのように感じました… サナオンニは 自分で立てるようにまでなっていたけど その細い腰に手を回して 寄り添いながら車に向かいました。
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