◆二.

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 俺はミサキがこの裏道を見つけて、ここまで来た顛末を話す。その間ミサキは車内から降りず、俺達のことをじっと見つめていた。 「この車、お前の? いやー、派手にやらかしたな」 「あ、あぁ……ちょっとぶつけて、さ」 「ちょっとどころじゃないだろ、普通だったら即死だぞこれ。よくぴんぴんしてるな」 「そうだな、即死、だろうな……そうだ。お前さ、ちょうど良いから車乗せてってよ。市街でもいいからさ、途方にくれてたんだわ」 「おぉ、そりゃもちろん。JAFや警察には電話したのか?」 「自分の携帯確認してみろよ。この山道はずっと圏外のままだぜ」  本当だ、と俺は自分の携帯に「圏外」の表示が出ていることを確認した。 「流石田舎だな。千引山の道くらいまでは通じていた気がするんだが……」 「とりあえず乗せてくれよ。で、さっさと元の道に戻ろう。この先は行きどまりだ。行ったって何もない」 「お、流石地元民。オーケー、それならミサキも納得するだろ」
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