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前も後ろも煮え滾るように煽られ、鼻にかかった甘い喘ぎが止められない。
「ここをもっと、いじられたいのかな?」
「……ぁ、やあっ、もう、いれてぇ」
「なにを?」
今夜の鳴上はとことん意地が悪い。すべてをリックに言わせたいらしい。
「あのっ、その、……コレが、ひすいさんが、欲しい、です……」
手探りで当たったものを、愛おしさをこめて握りしめる。
力強く脈打つ肉塊の本音に触れて安堵する。求めているのは自分だけじゃない。
「じゃあ、いれてあげる」
両腕を伸ばせば、苦笑いで震える胸に届く。首に手をまわして、受け入れる体勢を取る。
きて、とかすれた声でつぶやく。十分な滑りを帯びた後孔に充溢が宛てがわれ、ゆっくりと沈みこんでいく。
「……はあッ、あ、うぁッ」
生理的に拒みそうになる体が少し悔しい。痛くてもいい。痛いからいい。
丹念に広げられてグズグズになった中はこんなにも鳴上を求めているのに、入口はあくまで強ばったままで、やわらかく潤びてはいかない。
力を入れることは簡単でも、力を抜くのはどうしようもなく難しい。まだまだ慣れない。
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