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何度となく繰り返した行為でも、飽きることがないのが不思議だと思う。
蓬莱は、榊の体にすっかり馴染んでいる。
他人とは思えない。もう、他人と呼べる関係じゃない。
榊と抱き合わないと、いられない。
こんなにイイものを、放っておけない。
「すげえ、イイ顔してる」
見下ろすように覗きこむと、榊は唇を噛んで横を向いた。
腰を持ち上げて、しっかりと支える。奥深くまで届くほどいっぱいに貫いたまま、榊のものに触れる。
「ぅう……」
根元から先端まで、やわやわと焦らすように刺激すると、榊は切れ切れの声で喘いだ。
表皮をつまみ、肉を揉みしだき、敏感な割れ目をくじる。いたぶるように、いたわるように、ひたすらに弄る。榊の内襞が間歇的に収縮しはじめ、蓬莱の肉塊もきつく締めつけられる。
臍の下に力をこめて、中へとぶちまけてしまいたい衝動をなんとかやり過ごす。
まだ終わりたくない。
もっともっと、この人のぬくもりを感じていたいし、感じさせたい。
「ここ、気持ちいい?」
繋がっているところに手を添え、薄い茂みをくすぐる。榊はそりかえって、なだらかな喉のラインをさらす。
「っ、ん、いい、です。あまね、は?」
「ん。俺も、サイコー。すげえ、イイ。あんたのナカ、たまんない」
繋がるだけがセックスじゃないのはわかっていて、なお、求めずにはいられない。
ありきたりの言葉では、とても言い表せない。
「ここ、あんたの弄ってると、ナカがギュウギュウって、締めつけてくる。ほら」
「っ、あっ、だって、それ、いいッ……」
錯乱したように頭を振って、尽きない快感を告げてくる男が、愛おしくてたまらない。
淫蕩な表情で、腰を浮かせて前後左右に揺すっている。いいところに当たる度に、背中に絡めた脚を締めつけて乱れる。蓬莱の手に握られた榊の欲望も、蜜を滲ませながら勢いよく首を振っている。
思うままに肉の愉悦を貪って熱くなり、奔放な腰遣いでさらに蓬莱を高ぶらせていく。
生々しい劣情に煽られて、体の芯が疼く。
「時雨が、好きだ……愛してる」
榊は荒い息の合間に左手を伸ばして、蓬莱の頬に触れた。
引き寄せられるままに、唇を押し当てる。蓬莱の唇を割って、舌を入れてきたのは榊のほうだった。濡れた舌を受け入れ、口を窄ませて吸いあげる。
「ん、ッ、……」
息継ぎに口を離し、今度は蓬莱が舌を差し入れる。歯列をなぞって口腔を探っていると、喉奥へ吸いこまれる。下肢を強く押しつけると、榊のものが蓬莱の腹にめりこんだ。
上と下とで互いの体内をまさぐりながら、唾液を絡ませあい、互いの体液を塗りこめる。蓬莱は腹筋で榊の屹立を受け止めつつ、なだらかな胸の突起を摘んだ。
「ぅう、んぅ……」
薬指で乳輪をくすぐりつつ、親指と人差し指で乳首を押しつぶすようにねじる。やわらかな点だった突起は固く凝り、芯ができ、熱が生まれる。もう一方も同じように刺激する。痛みのあまり榊は顔をそらし、重なり合った口が離れる。
摘んだ肉芽に爪を立てると、苦しげに低く呻いた。なのに、蓬莱を銜えこんだままの肉筒は、蠕動しながらうねっていく。
「最高にイイ。ナカ、もうとろっとろになってる。ここ、痛くされんの好きだよな」
「あ、や、アアッ」
「嫌じゃないだろ? 痛い方が感じるじゃん。ここだって」
爪をめりこませながら、肉鞘の奥を抉る。グリグリと突き上げ、思うままに蹂躙する。
さんざん奥まで押しこめてからじわじわ腰を引くと、隘路の肉襞が惜しむように絡みついてくる。指を離して乳首を強く弾くと、天をつく榊のものが大きく震えた。
「ひゃあっ、ううぅ……」
恨みがましい目で見上げられる。蓬莱の肌がゾクゾクと泡立つ。榊の先走りに濡れた下腹が熱くなり、さらに滾っていく。
蓬莱はなだらかな胸に顔を埋めて、榊の匂いをいっぱいに吸いこむ。この匂いが好きだ。いつまでも嗅いでいられる。
舌を伸ばして乳輪を舐めると、腹筋が波打つように痙攣する。しょっぱくて、味わい深くて癖になる。さんざん嬲った乳首に舌を這わせる。腫れたように凝る突起をしゃぶると、こらえきれないという風に榊が啼いた。
もっと啼かせてみたくて、蓬莱は柔肌に唾液を塗しながら、何度も腰を打ちつけた。
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