時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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軽く今日の業務報告が終わったあと おそらく飛羽に電話をしてきた 本当の理由を訊いて来た。 『曽根と連絡が取れないんだが。 アイツはどうした?』 「あ、だから私になんですね」 普通に考えれば年上でもあるし 正規の常務の秘書は曽根さんだ。 あっちに電話をかけるのが本当だろう。 「さあ、お互い部屋に入っちゃいましたし。 お風呂でも入ってんじゃないですか?」 飛羽だって悩んでなかったら すでにお風呂に入ってる頃だろう。 『ちょっと悪いけど 部屋は隣か?そっちに様子を見に行ってくれ』 「えー!わざわざオオカミさんのところに 赤ずきんちゃんが乗り込んでいくんっすか?」 『なに言ってんだ。 お前らは仕事でそっちに行ってんだぞ』 「んなこと言ったってぇー。 今は就業外の時間ですよぉー」 面倒くさいから断りにかかるも 課長も負けてはなかった。
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