時東《ときとう》飛羽《とわ》編

104/313
前へ
/1668ページ
次へ
中で倒れてる、もしくは 外に飲みに行ってると思い込んでいたから 扉の真ん前で堂々と突っ立っていると 「うるせえな!何だよ!!」 「()ってぇー!」 外開きのドアを思いっきり開いたら ゴン!と飛羽のおでこにぶつかった。 「課長!生きてますよ! それよりも私のおでこが大けがです!」 「課長?」 曽根さんが目に涙を浮かべながら 電話越しで話す飛羽を怪訝そうに見てる。 『おー、曽根は無事か』 「私が無事じゃないですよ」 『お前のことはどうでもいい。 ちょっと曽根に代わってくれ』 「そっちで曽根さんに直接・・・」 『あなたぁ~ん』 『ほら早くしろって!』 「・・・・・・課長なんて別れちまえ! ほらっ!課長が曽根さんに代われって!」 課長に悪態をついてから 目の前で不思議顔をする曽根さんに向かって 飛羽は携帯を押し付けた。
/1668ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1966人が本棚に入れています
本棚に追加