1967人が本棚に入れています
本棚に追加
/1668ページ
何度か心配そうに
こっちを振り返る遼クンだったけど
角を曲がって姿が見えなくなった。
「えっと・・・・どちら様で?」
いつまでも通りを見ている男に
飛羽は同じ質問を繰り返すと
「俺だ。東条柊理」
「・・・・・・柊理?」
ブスッとした顔で自己紹介されると
その名前にも聞き覚えがあった。
「柊理って・・・・たしか小学校の時に
兄貴とすごく仲の良かった・・・」
「そう。その柊理。
中学に入る時にアメリカに引っ越してった
その柊理だよ」
「うそ!柊理なの?本当に?」
思い出した。
小学校のサッカーチームで
兄貴といいコンビだった、柊理だ。
「飛鳥のこと、聞いた。
朝も来たんだけど」
「ああ、あのチャイムは柊理だったんだ。
ゴメン。疲れてて起きれなかったんだ。
まあ入ってよ」
相手がわかれば
警戒も解いて柊理を家の中に招き入れた。
最初のコメントを投稿しよう!