時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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真夜中だから気を遣って 静かに部屋の扉を開けて階下へと。 こんな時間では柊理も寝ているはず。 廊下の灯りも点けずに歩き進め キッチンに入る前にトイレへ行こうとしたら 「・・・・・・・?」 何処かから人がしゃべる話し声が聞こえた。 家の中じゃないな。 外から聞こえてくる。 トイレには小窓があり 鉄格子のような柵をはめ込んであるから 安心して少しだけ開けてある。 そっちから声が聞こえてくるんだと気が付いた。 マズいな。 誰がしゃべってるのか知らないけど 飛羽がトイレに入っちゃうと・・・ どうせこの時間で夜遊びをしているのは 近所の悪ガキだろう。 なら気を遣うのもバカバカしい。 堂々とおしっこをしてやれ。
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