時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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「久しぶり、飛羽」 「本当、一緒にランチするの久しぶりだね」 お昼休みになると松子が誘いに来てくれ 近所のパスタのお店に入った。 「どったの?その目は」 「わかった?だいぶ引いたんだけど」 お互いの注文が終わり お冷を飲んでるとすぐに訊かれた。 「すぐに気が付いたよ」 「そっか・・・ じゃあ課長にもバレてるんだ」 「だろうね」 気が付いても何も訊いてこなかった。 やっぱり課長は大人だ。 不二子ちゃんみたいな奥さんがいるもん。 気遣いは飛羽にはありがたかった。 「ちょっとね・・・・ 自分は本当に独りになったんだなぁって 自覚したら、泣いちゃった」 「あんた・・・・・・」 「えへへ・・・」 同期で仲のいい松子にも 今は柊理のことは話したくなかった。
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