時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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独りだと自覚したことは本当だ。 柊理が彼女の許へ帰っちゃったら 本当に飛羽は独りになるんだ。 しばらくは飛羽と一緒にいるかもしれない。 だけどずっとではないんだ、って気が付いた。 「しばらくホテルに泊まろうかな・・・」 「は?家に帰りたくないの? そんなに独りっていや?」 「あはは・・・・そうかもね」 松子は実家暮らし。 独り暮らしに憧れているし計画中だから まだ一人の生活を知らない。 「ホテルって言ってもお金がもたないよ。 カプセルに泊ったって女でも食事付きで 5千円くらいするよ」 「そうか・・・・きついな」 そんなにお金を持って出なかった。 家を出ることを考えたのが今だもん。 1日2日だったら手持ちで足りるけど いつまでも泊ることは不可能だ。
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