時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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いつものように残業もなしに まだ仕事の残る課長を残しての帰宅。 今日ばかりは仕事がしたいなって 課長にお願いをしたい気持ちだった。 お願いをしたって 飛羽にできる仕事がないのが現状だけど。 トボトボと帰宅し家の前で見上げると 今日は家に明かりが灯ってる。 ホッと安心したいが 今日ばかりはそうも言ってられなかった。 入るか。 自分の家なのに入るのに躊躇いが出る。 行くところがここしかないんだ。入ろう。 自分を励まして扉を開けると ただいまも言ってないのに 「おかえりー飛羽ぁ」 奥からエプロン姿の柊理が駆けて来た。
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