時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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着替えも後回しにしてキッチンに入ると ダイニングテーブルの上には すぐに食べられるようにセッティングしてある。 戻ったらすぐに食べられるようにと 仕度をしていたのだろう。 おかげでご飯とスープをよそうだけで 飛羽もすぐに食事が始められた。 昨日ズミ婆んちでもらったキャベツが入った 回鍋肉だ。 餃子専門店でもあるが 父は元々は中華の調理人。 家での食事も中華が多いが 飛羽はそれが大好きだった。 柊理もうちに来ると餃子ばかりだが 他の中華料理もよく作ってもらっていた。 味付け、父さんの味がする。 兄貴は餃子にばかりかかり切ってたから 家での食事はもっぱら簡単なものが多かった。 今日のメニューは回鍋肉に いろんな野菜が入った玉子スープ。 他にも根菜とさつま揚げの煮物も。 あまり根菜が好きじゃないけど 飛羽が好きな味付けで料理してある。
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