時東《ときとう》飛羽《とわ》編

147/313
前へ
/1668ページ
次へ
大きくカットされたゴボウを口に入れ モグモグしながら頬が緩んだ。 兄貴だったらゴボウはきんぴらごぼうかトン汁か。 さつま揚げが大好きな飛羽は 一緒に煮込んだゴボウだったら食べられる。 根菜が好きじゃないことも さつま揚げが好きなことも 話したことはなかったはずなのに。 単なる偶然だと思うけど 食べながら自然とホンワカとなれた。 ゆっくりと食事をしていたかったが ズミ婆の食事が終わったら柊理も帰って来る。 その前に食事を終えて風呂にも入って とっとと自分の部屋に入りたかった。 名残惜しいがお代わりを我慢して 手早く食べた食器を流しで洗うと お風呂もシャワーで済ませて 濡れた頭のまま部屋の中に逃げ込んだ。
/1668ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1967人が本棚に入れています
本棚に追加