時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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泣きながらいろんな思考にとらわれた。 だけどやっぱり飛羽はお子ちゃまなのか。 考え込みながらもいつしか眠りに堕ち 部屋に誰かが入って来たのも気が付かなかった。 ノックもせずに柊理は部屋に入ると ベッドの中の様子を窺った。 身動き1つしない。 眠っているようだ。 足音をさせずにベッドに近づくと 布団の端っこをつかむ飛羽の手をそっと外し ゆっくりと布団を持ち上げた。 「・・・・・・・・」 頬に付いた涙の痕に気が付いた。 泣いていたのか? なんでだ? 昨日から飛羽が少し変だ。 誰もいないと勘違いして泣き出すし 今朝も何も食べずに 逃げるように出勤して行った。 昨夜だって食べていないから 腹が減っていたはずなのに。 続けざまに鼻を鳴らした。 寝る直前まで泣いていた証拠だろう。 寝ながらもしゃくりが収まってない。 「飛羽・・・・・」 柊理は自分の指で 頬に付いた涙の痕を優しくこすった。
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