時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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まだまだ給料もそう多くない 入社2年足らずの飛羽と満里恵。 選んで入ったお店も お財布に優しいファミレスだ。 「そっかぁ。柊理を好きにねぇ」 「自分でも驚いた。 最初はアイツを出て行かせようとしてたのに。 いつの間にか・・・・」 食事をしながらも説明も同時に。 今の若い子はとても器用なのだ。 「まあね、わかるよ。 独りっきりになったときにそばにいられれば。 優しくされてれば好きにもなるよ」 「うん・・・・・。まんまとそうなった」 まさか兄貴と同い年の柊理を好きになるなんて。 いつ何がきっかけかなんてわからない。 「でも結婚も決まってたのか」 「そうらしい。 本人に訊いたんじゃないけど 彼女と話しているのを聞いちゃった」 トイレでの立ち聞きの部分は 掻い摘んでの説明で済ませた。
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