時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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「苦しい?」 「え?」 パスタにフォークをクルクルさせながら 「美味しい?」って訊くような感じで訊かれた。 「まあ・・・・そうだね」 「そうだろうね。 私もいち時そうだったもん。 遼が違う子とばかり一緒にいられたら」 「あったね。それでケンカしたっけね」 大学が違った満里恵たち。 遼クンが同じ学校の女子といつも一緒で それが満里恵には不満だった。 彼は恋愛感情はまったくなく付き合ってても その子は恋愛感情込みで一緒にいたのは 満里恵だけじゃなく飛羽にもわかった。 一緒にいないでって不満を言う満里恵を 遼クンは次第にウザったくなってしまい 少し距離を置こうって事態にまでなった。 その時に飛羽が間に入って 遼クンにきちんと満里恵の気持ちを伝え 一緒にいる女の子の気持ちは 遼クンとは違うことを説明すると 「飛羽のおかげで仲直りできたもんね」 「あの時は私も必死だったよ」 幼馴染の一大事には 飛羽もなにかせずにはいられなかった。
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