時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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「じゃあ俺はここで。 飛羽、何かあったら連絡寄こせ」 軽く手を挙げて 遼クンは来た道を戻ろうと足を出す。 「うん。ありがとうね遼クン。 さっきの話、まとまったら連絡する」 飛羽も遼クンに手を挙げた。 失礼します、と柊理とすれ違う時に 頭を下げた遼クンに ご苦労様、と柊理が答えた。 ご苦労様?なにが? 「さ、行くぞ飛羽。 メシは食ってきたんだな?」 「あ、うん。食べて来た」 満里恵と真剣な話をしていたって デザートまで完食する丈夫な胃袋。 精神的にも丈夫に出来てるのかもしれない。 そんなことを考えてたら 自然と顔が緩んじゃってた。 歩きながら飛羽を見降ろしていた柊理に気づき 慌てて緩んだ顔を修正した。
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