時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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「ほら見ろ! お前は昔から独りを嫌ってたんだ。 どこに行くにも飛鳥について来てたし」 「・・・・・・・・」 そんな幼稚園の頃の話を持ち出されても 私には記憶もございませんよ。 「どうせ食事だって 今までは全部飛鳥が作ってたんだろ?」 「・・・・・・・・・ん」 認めるのも(しゃく)だけど 真実を捻じ曲げることもできない。 「やっぱり。 お前が一人になったらどんな食事になるか。 買って来た弁当を広げるだけか それとも外食で済ませるだけか」 「・・・・・・・・クソ」 柊理に飛羽の生活を盗み見られてたのか? それぐらい的確に言い当てられてムカつく。 「朝だって飛鳥が起こしてたんだろ? お前はいつまで経っても起きなくて 起こされても寝続ける子だった!」 「・・・・・・・・ハゲろ、バカ野郎」 ここが攻め時だ!と 一気に捲し立てられると 飛羽の口からは暴言しか出なかった。
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