時東《ときとう》飛羽《とわ》編

26/313

1966人が本棚に入れています
本棚に追加
/1668ページ
「とりあえずっ!!」 言い負かされてばかりでは悔しい。 自分を鼓舞して声を荒げた飛羽は 「店を継続するかどうかは別として 柊理がここに住むことは反対だ!」 威厳を見せつけるように テーブルをバーンと叩きつけると 「・・・・っくぅー」 地味に自分が痛かった。 ジーンと両手がしびれる感覚に 飛羽の身体がブルッと震えた。 「バカだな。 折れでもしたらどうすんだ」 「だっ、大丈夫だよ!!」 テーブルに手をついて 痛みを逃そうとしていた飛羽の手を 柊理の大きな手でつかまれた、が サッと慌てて手を引いて 自分の背中に隠した。 柊理を男と意識したことがなかったけど もの凄く恥ずかしい気持ちになる。 顔を赤くしてると察したことで クルッと背を向けて柊理から離れた。
/1668ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1966人が本棚に入れています
本棚に追加