時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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・・・・・・ 「おーい!待ったぁー?」 飛羽は待ち合わせの駅前まで駆けて来ると 改札を出てすぐの場所で 人待ち顔の満里恵の姿を見つけた。 「全然、私も今来たところ」 「ごめんね。 急に外で会おうって言っちゃって」 「はは、別に。 私はごはんさえ食べられればどこでも」 申し訳なさげに話す飛羽に 満里恵は気にもしていない顔で笑ってくれた。 2人で一緒に駅前の居酒屋に入ると 奥のテーブルに陣取った。 お店の人に「いつもの」とだけ告げ 飛羽は早く話したいからと、さっそく 「今日さ、アイツが来た」 「アイツ?あ、遼のこと?」 「あ、そうだ!遼クンも来てくれたんだ。 もう遼クンに会った?」 「まだ会ってないけど・・・・ 遼のことじゃなかったの?」 飛羽が説明不足のため 会話が微妙にかみ合ってなかった。
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