時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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ははは、と面白おかしく お局情報を聞いている飛羽も 頭の端々(はしばし)に柊理の面影が浮かんでる。 昔の小学生の時の柊理ではなく 今日会ったばかりの、今の柊理の姿だ。 なんでだろう。 まだ店に対しての未練が残ってるのか。 柊理に店を任せたいと願ってるのか。 自分でも意味を理解できなくて 凄く胸が苦しく感じる。 たいして飲んでもいないのに 自分の心境が酔いを早く導いちゃったのか それとも葬儀が終わった疲れからか 飛羽はいつもよりも早く酔っぱらっていた。 「飛羽ぁー、もうそろそろやめとこうか」 「やらっ!もっろにょむ!」 呂律も回らなくなった飛羽を見かねて 満里恵だけじゃなく 飲み屋の女将も酒をやめさせようとした。
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