時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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「とにかくだっ!」 もう一度自分を取り戻し 威厳でも見せようとしたのか、 テーブルの上にけーやく書を乱暴に置いた柊理は 「っくぅぅぅぅぅ」 「バカだね。私を見て学習をしやがれ」 前日の自分の姿がここにいた。 バカ力でテーブルを叩いたから 手がしびれちゃってる様子。 呆れた顔で言ってやったさ。 隠しきれないと悟ったのか オーバーに自分の手をブラブラさせて 「漢字が間違えていようと有効だ!」 「私のサインがしてないもん」 「ほらっ!」 んっ!とサインペンを突き出されたが フンッとそっぽを向いて拒否ったら 「ぎゃぁぁぁぁー!」 無理やりペンを握らせようと 蓋のあいたペンを押し付けてくる。 近っ!近いよっ! ムキになる柊理が近づくから 飛羽の口許に柊理のおでこがくっついた。
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