時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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柊理のおでこにキスをしちゃって ペッペッペッと吐き出す飛羽に ムッとした顔をする柊理は 自分のおでこに手を当てて 「今、ここにサインもらった。 これで賃貸契約は締結されたぞ!」 勝ち誇った顔でけーやく書を振りかざした。 「待て待て待てっ! そんなのは無効だ!キスがサインって・・・」 「バーカ。アメリカでは有効の場合もある」 「ここは日本だっ! ・・・・ってか、アメリカでも無効だろう!」 「はははっ!騙されねえかぁ」 「ちっ」 揶揄われた。 この野郎。 どこの国にキス=成約を意味するんだ。 騙されるところだった。 笑いながら柊理はシンクに向かって行き 着ているシャツをまくり上げ 「フンフンフーン」 鼻歌付きで茶碗を洗い始めた。
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