時東《ときとう》飛羽《とわ》編

46/313

1966人が本棚に入れています
本棚に追加
/1668ページ
「もうすぐお夕飯出来上がるから。 ほら、手を洗っておいで」 「ちょ、ちょっとぉー」 飛羽の質問、無視する気だ。 背中を押されて洗面所に押し込まれた。 たくもー。 彼女のいる場所に戻りなさいよね。 ブツブツ言いながらも 普段使わない頭を使って すっかりとお腹が空きまくってる。 ご飯のいいニオイもして来てるのも加算されて 素直に飛羽は洗面所で手を洗い終わった。 「今日のご飯、なぁに?」 「今日は酢豚ですよぉー。 あとねぇ、俺が作った餃子も召し上がれ」 「げっ!何であんたが作った餃子まで 私が食べさせられるのよ」 餃子なんて普段の食卓には載せて欲しくない。 だって兄貴が生きていたときは、 その日に余った分は必ずと言っていいほど 夕ご飯で消費させられてたし。 いくら餃子好きの飛羽でも 普段の夕ご飯には食べたくはないおかず ベスト1だよ。
/1668ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1966人が本棚に入れています
本棚に追加