時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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「コラ柊理起きろっ!」 「んぎゃっ!布団っ!取っちゃダメ!」 もう一度仕切り直しで怒った顔を戻し 頭までかぶってる掛け布団をはぎ取ると 「(さみぃ)いよぉー!(ねみぃ)いよぉー! まだ寝てようよぉー」 両手両足を縮こませ はぎ取られたかけ布団を手でまさぐって探してる。 「いつ家の中に入って来た! ってか鍵を返せ」 「あとででいいからぁー。 飛羽も休みならもうちょっと寝よぉー」 「ぎゃー!手を引っ張るなぁー」 油断した。 掛け布団を探していた柊理の手は そばで突っ立っていた飛羽の腕をつかんで 柊理が寝るベッドに引きずり込まれた。 もれなく掛け布団も 柊理の身体の上に落ちて来て 「さむさむ・・・ オヤスミ、飛羽」 「ムー!はーなーせー!」 男のバカ力で胸に閉じ込められ 飛羽が必死に抜け出そうとしても力を緩めず 「ゼー・・・ゼー・・・」 抵抗虚しく、柊理の寝息が聞こえてきたことで 飛羽も反抗を諦めた。
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