時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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飛羽が入社して2年。 そろそろ3年目に突入する。 つい数年前に社内でゴタゴタがあって 管理職を含めた上役が こぞって総入れ替えしたばかり。 飛羽が入ったときには まだ戸惑いが見られる雰囲気も残ってたが 今では空気も変わり新たな環境も整った。 「失礼します。 九十九(つくも)常務の明日以降の予定が変わりました。 こちらが新しい予定表です」 「ご苦労さん。 九十九常務は明後日から海外視察だったな。 曽根も大変だろうけど、頼むな」 デスクのすぐそばで交わされる会話を耳に入れ 飛羽も新しい予定表を貰いに中丸課長の席に行った。 飛羽の直属の上司となるのが、中丸課長。 一緒に会話をしていたのが 先輩となる常務付きの秘書、曽根大介さん。 「これを打ち込んで みんなに一斉送信しておいてくれ」 「了解です」 予定表を受け取った飛羽は 一礼してすぐに自席に戻った。
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