時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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「そう言えばさ・・・ お兄さんが亡くなられたんだって?」 「あ、はい。 お休みをいただいてご迷惑を・・・」 「バカね。そう言う時は堂々としてなさい」 「はは。了解です」 まだ満足な仕事もできないから 飛羽がいなくなっても不自由はないだろうが 一応は謝罪を言ったら怒られた。 怒られたと言っても怖くないけど。 怒られた本人、笑ってるし。 「しばらくは淋しくなるわね・・・」 「そうでもないんですけどね・・・」 「あんたも頑固よねぇ」 しんみり言う北条さんに 飛羽の本心を告げたけど 無理をして言ってると思われたようだ。 だって淋しがってる暇がない。 常に柊理がそばにいるんだもん。 夜だって柊理を本気で追い出してるから いなくなってベッドに入り込むと 力尽きてすぐに寝落ちちゃうし。
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