時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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飛羽は自分の家で 柊理が出迎えるのを自然と受け入れている。 それに気が付いたが 気が付かないふりをして 「うんめぇーな! 柊理っ、あんた料理の天才じゃない?」 「料理の鉄人、柊理さまだ!」 「あはは!バーカ」 「うんなろ!メシ食わせねえぞ」 「もう食っちゃってるもんねぇー」 「吐けっ!吐き出すんだジョー!」 「だれだよっ!!」 バカなことを言い合いながら いることが当たり前のようにふるまった。 柊理の彼女がどうなっているのか 気になるけど訊けないし 訊きたくもないなって臆してしまうのなら 自分から出て行くまで見過ごそうとかな、と。 やっぱり家に誰かがいて欲しい。 家と店が同じで常に誰かいる環境で育ったから 誰もいない家に帰るのは・・・淋しいもん。
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