時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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空港から直接来てくれた遼クンが 会社に戻ると言うことで 飛羽も見送るために一緒に玄関に立つと 「じゃあな。 飛羽も独りになるんだから 戸締りはしっかりとすんだぞ」 「わかってるって。 今夜もまた満里恵が来てくれるらしいし まだ独りぼっちって感じがしないよ」 お喋りしながら遼クンが靴を履くと 「俺も休みになったらまた来るよ。 あ、そうだ・・・客か?」 遼クンがしゃべる途中で また呼び鈴が鳴った。 「誰だろ。また焼香客かな」 「開けるぞ」 玄関の三和土に立つ遼クンが 直接玄関扉を開けながら 「はい、どちら様で・・・す、か?」 扉の外には背の高い男の人。 遼クンも背の高い方だが、 見上げて話しかけるくらい、もっと高い。 飛羽も同じようにその人を見上げるが、 あれ?
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