時東《ときとう》飛羽《とわ》編

80/313
前へ
/1668ページ
次へ
会社に持って行くバッグの中から 新しい名刺が入ったケースを取り出し 最後に入れようとテーブルに置くと 「こら!邪魔するな」 「ちょっと見せろ」 それをケースごと手に取った柊理は 勝手に中身を取り出し見ている。 「曽根・・・大介?男か?」 「大介って言えば 昔から親がつけたがる男の子の名前だな」 「俺なんて男なのに柊理だぞ」 「私なんて飛羽だ! 子供のころから男と間違えられた」 「な!学年が上がって最初の出席確認の時 必ず読めないか、男だと知って驚くか。 そのどっちかだったな」 「んだんだ!」 思いもよらないことで柊理と意気投合した。 「私なんて子供の頃のあだ名なんて 餃子屋だったからガーリックのガーリーだぞ!」 「俺なんて柊理だからシュリンプだぞ。 エビじゃねえっつうの!」 結構子供の頃のあだ名って 子供心に傷つくのが多い気がする。
/1668ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1966人が本棚に入れています
本棚に追加