時東《ときとう》飛羽《とわ》編

93/313
前へ
/1668ページ
次へ
視察を終えた一行が 宿泊するホテルにやって来た。 「私がチェックインしてきます。 曽根さんは荷物をお願いします」 スタッフが荷物を載せるカートを押してくる。 そっちを曽根さんに任せて 飛羽がフロンに向かって駆けて行くと 「いらっしゃいませ」 「あれ?ここにも日本の方がいる」 「ええ。ここは日本の企業が持つ ホテルの1つですので」 「へー。あちこちに日本の方がいますね」 にこやかな笑顔を絶やさないスタッフ。 あまり得意とは言えない飛羽の英語だけど まだ不便を感じられない。 どこに行っても日本人が働いているし あちこちで観光する日本人を目にする。 却って京都や浅草の方が外国に見えるかも。 日本人と同じくらいか、 もしくはそれ以上の外国の人を目にするから。
/1668ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1966人が本棚に入れています
本棚に追加