時東《ときとう》飛羽《とわ》編

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「お待たせしました」 「では行きますか」 常務と一緒に立ち話中の曽根さんに お2人の部屋のカードキーを手渡した。 エレベーターに乗ると 先に常務が宿泊するお部屋へ。 当たり前だが高層階。 飛羽と曽根さんは低層階。 「うっきゃー!景色抜群だ!」 「こらっ!お前がはしゃぐな!」 鍵を開けてもらった部屋に 一番に駆け込んだのが飛羽。 あとから入って来た曽根さんに一喝された。 「へへへ、すみません」 「ははは、まあいいよ。 もう仕事は終わったんだ」 「あれ?今日はもうおしまいですか?」 「我々も今日オーストラリアに入ったからね。 少し身体を休ませることにしたんだ」 「それはいいことです!」 「お前はねぇ・・・・」 曽根さんが呆れた顔を見せたけど、スルー。 常務は優しい顔で笑っただけだった。
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