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星くず雑貨店
町の果てにーー確かに、その店はあった。暗闇にぽつんとその店はあって、窓から煌々と灯りが漏れている。
「ここが星くず雑貨店。星くず堂と呼ぶ人もおるし、お兄さんの好きに呼べばええわぁ」
道中はずっと暗い道が延々と続いていた。案内人ーー梅月だけが頼りで、その後を必死について行った。まったく後ろを気にしないせいで、苦労はしたが。
店は星くず色に輝いている。淡い星くず色。
「扉を開けるのはお兄さんの役目。開くのも、閉めるのもな。ほらほらはよ」
「急かすなよ」
半ば呆れながらも、扉をゆっくり開ける。
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