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でも退院すれば、駅前などに行ってもっと色んな人を見ることができる。文字通り『色』んな人を。そうすればオーラについて何かヒントが得られるはずだ。もしかしたら金や銀のオーラを持ったような人が歩いているかもしれない。
退院後の計画とは、つまりそういうことだ。
でも僕の計画はすぐに不要になってしまった。退院してすぐの病院の玄関で、僕はこのオーラの正体を知る事になった。
病院の玄関を出て、迎えに来てくれたお父さんの車に向かっていた時だった。正面からお姉さんが歩いてきた。事故の時僕を助けてくれた人だ。退院祝いの花束を持ってきてくれている。優しい。お姉さんはとても綺麗な人だ。加えてその時は太ももがしっかり見える短いスカートを穿いていた。僕はお姉さんの足につい見とれてしまった。でもこれは仕方のないことだ。雨が降ったら傘をさすぐらい当たり前の反応だ。僕に罪はない、悪いのは短いスカートだ。
その時突然、強い風が吹いた。風にあおられ、お姉さんのスカートがバサッとめくれ上がった。偉いぞ自然現象。僕はちょうどお姉さんの太ももに照準を合わせていたので、そのスカートの中に隠された三角形をばっちり見る事に成功した。黄色だった。
心の中でガッツポーズした後に気がついた。慌てた様子でスカートを抑えているお姉さんのオーラを改めて見てみた。黄色だった。
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