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気がついて離れた恵介の先には赤い物が滴り落ちていた。
(えっホントに始めてだったんだ)
演技でも何でも無かった、布団をかぶり背中を丸めて啜り泣いてる愛理がいとおしくなった。
始めての愛理に少し乱暴に扱ってしまった自分が恥ずかしかった。
「愛理、ごめん、ホントに始めてだったんだ、乱暴にしてごめんよ」
震えている肩に手をやると愛理は恵介にしがみついてきた。
自分の腕の中で震えている愛理を見て、今度は優しく唇を重ねた。
その夜は(ダメだ、ダメだ)と思いながら、愛理の体に触れると1度、2度、と恵介は愛理を抱いた。肌を重ねる事に愛理の体から蒸せるように香りが強くなって恵介を何度も誘った。
拒む愛理を宥めながら何度となく恵介は頂点まで昇った。
翌朝恵介は太陽が黄色く見えると言う言葉を信じた。
自分がこうなら始めての愛理は
恵介の腕の中の愛理は可愛そうなくらい体力を無くしてた。
気にする愛理に優しく体を拭いてやり浴衣を着せ椅子に掛けさせた。部屋に朝食を準備させ赤く染まったシーツを取り替え愛理を少し寝かせた。
スヤスヤと寝息を立てて寝ている愛理を見つめ、額に軽くキスをすると愛理を抱いて恵介も眠りについた。
恵介にとっては新鮮で衝撃的な新婚旅行だった。
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